able と capable
恐らく皆さん見たことあるでしょうし、使ったこともあると思います。どちらも「できる」を表す形容詞ですよね。
でも違いはあるのか?と尋ねられたら恐らく多く人が答えられないと思います。
もちろん意味が重なっている部分も多く非常に近い単語同士ではあるのですが、微妙なニュアンスの違いがあります。
今回はここら辺を徹底解説していきます。
able と cable の意味
まずは簡単に二つの意味を確認してみましょう。
able <形容詞>
①〜する能力、権力(権限)、時間、機会がある
②有能な、優秀な
capable <形容詞>
①〜する能力がある
②有能な、熟練した
③〜する気質や傾向を持ち合わせている
あまり驚きはない、というか知っているよ!って感じですよね。
ご覧の通りable と capable は意味が重なる部分が多いのです。①と②に関しては被っていますよね。そのため同じ文章で完全な置き換えが可能です。
ちなみに置き換えが可能なことを英語で interchangeble と言います。
She is able to solve the problem.
She is capable of solving the problem.
訳: 彼女はその問題を解くことができる。
John is an able programmer.
John is a capable programmer.
訳:ジョンは有能なプログラマーです。
able と cable の違い2つ
⑴ 語法の違い
これは皆さんご存知だと思いますが、ableとcapableでは後ろにくる形が違います。
able to 動詞の原型
capable of 動詞+ing
ableは to do の形をとりますが、capable は to ではなく of を使いその後に動名詞が来ます。
⑵ ニュアンスの違い
ここからが本題です。
先ほど両方の意味を確認しました。①の能力的に〜することができる、②の有能なという意味では二つは同じであることがわかりましたが、それ以外はどうでしょうか。
ableにはcapableにはない時間やら権限やら機会などがあります。capableにもableにはない③の意味があります。これらがニュアンスの違いを生み出します。
一つづず例文を使って見ていきましょう。
⭕️ I have to go home early tonight. I won’t be able to hold the meeting this afternoon.
❌ I have to go home early tonight. I won’t be capable of the meeting this afternoon.
今日は早く家に帰らないといけないから、午後のミーティングは開けない。
これはableの①の意味にある、「時間的に〜できる」です。しかしcapableは「能力(スキル)的に〜できる」という意味だけなのでここではcapableの置き換えは不適切になります。
⭕️ Because I missed the deadline for college application, I won’t be able to start college this fall.
❌ Because I missed the deadline for college application, I won’t be capable of starting college this fall.
大学の受験の申し込み期限が過ぎちゃって、大学をこの秋から始められない。
まあ何ともおバカな例文ですが、この場合ableの①にある、「権限的に〜できる」です。権限というと硬い言葉になりますが、要するに大学を始められる資格がないということです。
これも「能力(スキル)的に〜できる」という意味のcapableは当てはまりません。例文の人は能力がなかったから大学生活を始められないのではなく、受験をしていないのでステータスとして現時点で大学生になれる資格がないのです。
⭕️ John is a lazy student. He is not capable of finishing college.
❌ John is a lazy student. He is not able to finish college.
ジョンはダラしない学生なので大学を終えることはできない。
今度はcapableが適切なパターンです。これはcapableの③〜する気質や傾向を持ち合わせているの意味になります。ジョンはlazy(怠惰な)気質を持っている学生なので、卒業することは難しい、できないという文章です。
ableにはその様な「気質/性格的に〜ができる」という意味はないのでここでは不適切になります。
ここでクイズです。以下の文はどちらが適切でしょうか?
Tyler is able to kill people.
Tyler is capable of killing people.
正解はcapableの方です。
日本語訳すると「タイラーは人を殺すことができる」になりますが、これは殺人をする様な気質を持ち合わせているということであって、人を殺す能力があるという意味ではありませんよね?
人を殺す、という物理的な行為自体はスキルでも何でもありません。この例文は心理的にその様な行為ができる/する様な気質があるかということです。つまりcapable③の意味になり、ableは不適切になります。
まとめ
able <形容詞>
①〜する能力、権力(権限)、時間、機会がある
②有能な、優秀な
capable <形容詞>
①〜する能力がある
②有能な、熟練した
③〜する気質や傾向を持ち合わせている
ableとcapableの意味にはオーバーラップしている部分がたくさんありますが、微妙なニュアンスの違いが存在します。
なぜこんなにややこしいの。それは日本語で両者を「〜できる」という風に訳してしまっているからです。
できる、と言ってもお話しした様に物理的、心理的、権限的、時間的、機会的なできるがあるのです。
この様なニュアンスの違いはネイティブの人たちは考えなくても使い分けられるのですが、我々ノンネイティブには非常に難しいので、たまにはこの様な深堀も大切になります。Stay gold!
英語の上達にはとにかくアウトプットが重要
今回解説したableとcapable、あなたならどんな例文を作りますか?オリジナルの例文を作ってみましょう。そしてそれを日常会話で使いこなせれば、もう自分のものですね。
英語を話す環境は自分で作ることが何よりも重要です。
Put yourself in an English speaking environment.
(英語を話す環境に身を置く)
中学・高校生であれば、学校のネイティブの先生がいると思いますので、話しかけてみる。大学生であれば留学生と仲良くなってみる。
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